2010-06-27

ひふみよ。



小沢健二13年ぶりのライブツアー「ひふみよ」の福岡公演。
ちょっと気持ち悪い表現ですが、
昔の恋人に会いに行くような気分で行ってきました・笑。

真っ暗闇の中、「流星ビバップ」で始まったライブ。
2003年に起きたニューヨークの大停電についての話があったあと、
「僕らが旅に出る理由」の演奏がはじまり、曲のサビの部分で一気にステージが照らされると、
そこでは、あの小沢健二が10数年前と変わらぬ姿で歌っていました。
いやぁ、泣きましたね。

そこから、彼の朗読を挟みつつ、
「天気読み」や「東京恋愛専科」に、
「ローラースケートパーク」、それと「強い気持ち強い愛」、
「さよならなんて言えないよ」、「夢が夢なら」
さらには「カローラ2に乗って」など、
次々繰り出される素晴らしい楽曲たち。
新曲の「苺が染まる」や、『Eclectic』に収録されていた「麝香」も最高。
なかでも「今夜はブギーバック」はスチャダラパーの客演もあり、
会場は大盛り上がり大会。
「ドアをノックするのは誰だ」や「ラブリー」では、
演奏、歌、観客の一体感が尋常じゃない熱量を生み、
奇跡のような空間を作り出していました。

とにかく、何もかもが過剰!!
観客の愛も、楽曲の素晴らしさも、演奏の質も、小沢健二という存在そのものも!!
最初から最後まで圧倒されっぱなし!!

正直に言うと、その内容はともかく、
あの朗読の部分が曲の間に挟まれる事でライブの流れが寸断されてしまうのが、
何とももったいないような気がしたのですが。
それでも、
「この街の大衆音楽の一部である事を誇りに思う」
という小沢健二の言葉が聞けたことで、
最終的には「オッケーよ!!」という気持ちになりました。

僕にとって小沢健二というアーティストは、
同世代の多くの人にとってもそうであるように、
楽曲のみならず、その言動や振る舞い、考え方に至るまで、
とても影響を受けた存在だったため、
思い入れが強すぎて冷静に楽曲を楽しめないという時期もあったのですが、
今回のライブで、そのトラウマも昇華する事ができたようです。
ホント、改めて聴くと最高のポップスですね!

彼が生み出したこの街の大衆音楽は、
その聞こえ方こそ変化していくでしょうが、
これから先も変わらず、
僕の胸の中で鳴り続けている事でしょう!

いや、ここはオザケンっぽく言わせてもらえば、
「僕の胸の中で鳴り続けているのだろう!」
って感じでしょうか・笑。

ありがとう!小沢健二!!またね!!