2010-09-06

さよならもいわずに

最近は雑誌をチェックする事が少なくなり、
コミックビームなんて全くのノーマークだったのですが、
こんなにも衝撃的な漫画が連載されていたなんて。

上野顕太郎の『さよならもいわずに』


《「最後には祈りのような清々しささえもたらす」夏目房之介、絶賛!
 心が引き裂かれる“音”を、聴け。 ささやかだけれど、幸せな家庭を築いていた漫画家に、
 突如訪れた、悲劇。妻の突然の死。 最愛の人との最後の日々を、繊細で果敢に描き尽くす。
 ギャグ漫画界の鬼才が挑んだ渾身の新境地、愛と悲しみに満ちた、ドキュメントコミック。 》
※amazonより転載。

心のひだをなぞっていくような精緻な表現で
作者自身が体験した絶望や悲しみ、そして救済に至る過程を描きだしています。
読んでいる間中、感情が大きく揺さぶられて、
心の奥底を針で何度も突かれたような気分になりました、、。
最後に救済が描かれていて本当に良かった。
そんな気持ちで漫画を読んだのなんて初めてです。

漫画家の自伝的作品では、
吾妻ひでおの『失踪日記』という傑作がありましたが、
『さよならもいわずに』もまた同じように、
長く語り継がれる作品になるのではないでしょうか。