僕は天文館が大好きです。
天文館という街、そこにある店、そこに集まる人に、
育ててもらったという思いがありますし。
そして何より、ストリートのカルチャーが好きだから。
例えばアミュプラザのモール、あそこはストリートではないよ。
買い物しやすいように、食事しやすいように、
いろんなものが強制的に一箇所に集められた、
あそこは単なるショーケースであって、いわば無菌状態の箱庭ですよ。
それじゃあカルチャーなんて生まれようも無いじゃない。
ストリートって言うのは例えば、
路地裏の倉庫みたいなところのカフェだったり、
ラーメン屋の隣にある洋服屋だったり、
隠れ家みたいなレコード屋だったり、
いつ営業してるか分からないくらい閉まっている雑貨屋だったり。
もっと混沌としていて、
時には薄汚いものだったりするはず。
その場所とお客との間に生まれる摩擦、
それによって生じた熱みたいなものが、
いわゆる、カルチャーってヤツなのではないでしょうか。
だから、最近その天文館の人通りが少なくなっているのは寂しい限り。
みなさん、寺山修司のように
「書を捨てて、街に出よう」とは言いません。
そうは言いませんが、
「とりあえず、天文館に出よう」よ。
そこから、
きっと何かが生まれるはず。
新しくて、楽しい、何かが。