2009-03-04

『100年の難問はなぜ解けたのか ~天才数学者 失踪の謎~』

ハニカムの梶原由景さんのブログで知ったんですが、
NHKスペシャルで2007年に放送された
『100年の難問はなぜ解けたのか ~天才数学者 失踪の謎~』が
3月9日(月)に再放送されるみたいです。

これ、以前テレビで見て、メチャメチャ感動したんですよね。



数学者の世界では、ミレニアム懸賞問題と呼ばれる7つの問題があります。
アメリカのクレイ数学研究所によって2000年に発表された、
100万ドルの懸賞金がかけられている7つの数学上の未解決問題のことです。

その問題がこちら。

・P≠NP予想
・ホッジ予想
・ポアンカレ予想 
・リーマン予想
・ヤン-ミルズ方程式と質量ギャップ問題 
・ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさ
・バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想

何のことやらさっぱりわかりませんが・笑、
まぁ、それはともかく。
この内の「ポアンカレ予想」という問題が、
ロシアの数学者グリゴリー・ペレルマンの手で、2002~2003年に証明されたんですね。

何でも、微分幾何学と物理学を利用するその証明方法は、
それまでの数学界の常識とはかけ離れたものだったらしくて、
この証明に取り組んでいたほかの数学者たちは、

「まず、ポアンカレ予想を解かれた事に落胆し、
 それが、(当時、最先端の数学とされていた)トポロジーではなく微分幾何学を使って解かれた事に落胆し、
 そして、その解の解説が全く理解できない事に落胆した」

らしいです。

しかし、当のペレルマン自身はその後、
数学界最高の栄誉とされるフィールズ賞の受賞を拒否し、
数学の表舞台から消え去ってしまったんですね。

このドキュメントでは、
「ペレルマンがその栄誉に背を向け姿を消したのはなぜか」
「そもそも数学者はなぜ難問に挑み続けるのか」
という疑問に迫りながら、
ポアンカレ予想が解けるまでの百年にわたる天才たちの格闘のドラマを追っています。

なかなか理解するのが難しい問題を、
CGなどを駆使して分かりやすく説明してくれることもあり、
数学が苦手な僕が見ても、本当に面白いドキュメントでした。

何より、自らの人生を捧げて"真理"に近づこうとする
ペレルマンたち数学者のドラマが感動的で。
最初から最後まで食い入る様に見入ってしまいました。

再放送まで待てない方は、
こちらでも観れます。
良かったらどうぞ。