2008-07-04

アンラッキーヤングメン




とても面白い漫画です。
紀伊国屋等、大きな書店に行けばすぐ入手できると思います。
漫画喫茶にはおそらく無いのであしからず・笑。

戦後最大の未解決事件である、
通称「三億円事件」を軸に、永山則夫や三島由紀夫、連合赤軍など、
実在の人物や当時の出来事が複雑に絡み合いながら、
もう一つの昭和史とも言うべき物語を紡ぎだしています。

原作者の大塚英志は昔から、
「終わらない昭和」というモチーフを、
繰り返し自らの作品で扱っていましたが、
その集大成のような作品。

オタク世代の旗手でもあった大塚が、
自らの問題としてある種存在を同一化させていた「あの事件」の犯人、
「宮崎勤」が死刑執行によってこの世を去った今、
この作品と、もうすぐであろう彼が原作を手がける「多重人格探偵サイコ」の完結とともに、
大塚英志の「昭和」も、真の終焉を迎えるのでしょう。