今話題の映画、ショーンペン監督の『イントゥ・ザ・ワイルド』。
映画は、ジョン・クラカワーのノンフィクション『荒野へ』が原作です。
1992年4月、アラスカの荒野で餓死したひとりの青年が発見されます。
裕福な家庭に育ち、大学を優秀な成績で卒業した青年は、
何故アラスカの荒野で果てたのか?
著者は青年の足跡を追い、彼が旅の途上で出会った人々にインタビューし、
彼がたどった軌跡を克明に綴りました。
コレはその作品の映画化です。
で、つい最近ですが、
現実にもこんな事件がありました。
僕の好きな格闘技界の悲しいニュース。
先日、元UFCミドル級王者で、
数年前は最強とも言われたエバン・タナーが37歳の若さでこの世を去りました。
カリフォルニア山間部で遺体が発見されたとのことです。
タナーはブログに
「自分探しの旅に出るつもりだ。1週間・・・いやもう少し長いかもしれない」
といった書き込みをし、
9月2日にサン・ディエゴの東に位置する砂漠地帯へ、
最小限の荷物と共に旅立っていたとの事。
警察の発表によれば、
心配でメールしていたカリフォルニアの友人が、
9月3日にメールの返事が途絶えたこと、
そして食料品や飲料が極めて少ないことをもとに捜索依頼を出し、
その結果、悲しい姿で発見されたようです、、。
キャンプの場にしたと思われる山岳地帯のクラップ・スプリング・エリアに、
オイルの尽きたバイクなどが発見されており、
遺体発見現場から想定し、タナーは、
そこから自分の意思で歩いた可能性が極めて高いようだとのこと。
防衛戦の失敗後に陥った重度のアル中から立ち直ろうとしていた彼が、
何を想いこのような旅に出たのか、今となっては誰にも分かりませんが、
このような結果になって本当に残念です、、。
人間、「死」を目の前にして嘘はつけない、
という言葉をどこかで聞いたことがありますが、
アラスカの荒野で餓死した青年も、エバン・タナーも、
最後に本当の自分に出会うことができたのでしょうか。