『NHK 知るを楽しむ -私のこだわり人物伝-』という番組があるんですが、
今日から4回かけて、
ドキュメンタリー作家の森達也が語り手として出演したシリーズ、
「愛しの悪役レスラーたち 昭和裏街道ブルース」の再放送でした。
今日の放送では、
以前、森達也自身の著書でも取り上げていた、
グレート東郷について。
戦後のアメリカで"卑劣なジャップ"を演じるプロレスのヒールとして、
アメリカ国民からも、そして日系人からも侮蔑の対象とされていた、グレート東郷。
東郷はそうした悪名の高さで抜群の集客力を発揮し、巨万の富を得ました。
でも、生年月日や出生地には複数の異なる記録が残っており、
日系人であったかどうかも定かではありませんでした。
そして後に、関係者の話によって判明します。
実は彼は日系人ではなく、中国系アメリカ人でした。
プロレスというジャンル同様、
虚実が入り混じった、まるで底なし沼のような人生、、、、。
国家とアイデンティティの問題は、時代を超えて、
今も解決されることの無い問題として僕らの身近に転がっていますが。
戦後のプロレスを通して色んなことを考えさせられました。
番組では全四回にわたって、
他の昭和レスラーの光と影についても描いています。
第1回 “卑劣なジャップ” グレート東郷
第2回 “銀髪鬼” フレッド・ブラッシー
第3回 “人間山脈” アンドレ・ザ・ジャイアント
第4回 “原爆頭突き” 大木 金太郎
(午前10時05分~10時30分放送)
午前中の微妙な時間帯の番組ですが、
録画してご覧になることをお勧めします。