2008-10-02
神を見た夜
DREAM、戦極、K-1WGP開幕戦と格闘技の興行が相次いだこの一月。
その締めくくりを飾ったのは、今日開催されたK-1MAX最終戦でした。
もともと格闘技が好きなので、
当然、この一月も全ての大会をチェックしていたのですが。
正直言って、格闘技に最強幻想というものを求めていた僕としては、
特にここ数年、「打つ、極める、投げる」という、
格闘技における全ての要素が入った「総合格闘技」の方にばかり関心がいって、
打撃のみで強さを競うK-1は、観戦する時もイマイチ気持ちが乗り切れていませんでした。
しかし今夜、魔裟斗が見せた2試合は、
そのどちらも、ここ数年の間に見た格闘技の中でもベストバウトといっても過言ではない、
とても感動的な闘いでした。
致命的とも思えるダメージを受けながら、
そこから必死で立ち上がり、気迫と長年培った技術で相手を圧倒する。
気付けば結局は2試合とも判定での勝利でしたが、
これほどテレビの前で手に汗握って観戦し、
格闘技をみて試合中に涙を流しそうになったのは久しぶりです。
PRIDEでのヒョードル挑戦を賭けたノゲイラ×ミルコ戦以来でしょうか。
感動といった意味では、それ以上だったかもしれません。
ただ技術だけではなく、
己の生き様そのものを燃焼させ、相手に叩きつけるようなあの戦いぶりは、
全ての格闘家が見本とするべきだと思います。
最近のDREAMや戦極をみて、
格闘技界の"熱"はもう失われてしまったのかと、
少し落ち込んでいたのですが。
観客も、選手も、そこにいた全ての人たちが、
試合を通して一つの大きなうねりになっていくような、
格闘技の"熱"がそこには確かにありました。
まさかK-1にこれほどの熱量を生み出す力がまだあったとは、、、!!
いや、ひょっとしたらそれは魔裟斗を称えるべきなのかもしれません。
稀有な才能を持ちながらも、なおかつ飽くなき努力を続ける魔裟斗という選手が、
技術を、人生を、命を、自らが持つその全てをリングの上で燃焼させながら戦う姿に、
僕は、僕達は、心の底から酔いしれ、感動したのだと思います。
それこそが、格闘技の"熱"なのでしょう。
そして、そんな魔裟斗に、格闘技の神様は最高のプレゼントを用意していました。
魔裟斗選手、優勝おめでとう!!
そしてK-1、
面白い!!